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zoom RSS [雑記] 選挙結果に思う

<<   作成日時 : 2012/12/18 10:31   >>

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さて、選挙から2夜が明けました。

すでに結果は皆さんがご存知の通り、自民党が圧勝でした。
ただし、戦後最低投票率の低迷が表すとおり、自民党が積極的に支持されたわけではなく、民主党への期待が崩れ、期待された第3極と言われた方々もなにやらごちゃごちゃしてしまっていまいち…という状況の中で、かろうじてこれまで支持基盤だった組織を動員できた自民が何とか滑り込んだ形、といったところなのでしょうか。
このあたりのページを見れば、おおよそわかるかと思います。
http://www.yomiuri.co.jp/election/shugiin/2012/news/20121217-OYT1T00969.htm?from=ylist
http://www.asyura2.com/12/senkyo141/msg/338.html
http://1000nichi.blog73.fc2.com/blog-entry-2432.html
http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/news/CK2012121802000130.html

さて、私はこれまでこのブログでも書いてきましたが、外国籍のため選挙権がありません。
ですので今回の選挙もとにかく傍観していただけなのですが、まさかこんなに低い投票率になるとは思っていませんでした。
と言うのも、これだけ政治が混乱して末期的症状が目に見えているにもかかわらず、投票率が低い、つまり国民が見放してしまった場合、政治はますます混乱し、今よりも重苦しい空気が蔓延してしまうと思うからです。

基本的に、民主主義制度において、投票の「棄権」は、「反対」ではありません。
棄権はあくまで、自分の意思で選択することを放棄するものであり、どのような結果であっても受け入れる「黙認」になるのだと、私は思っています。
(投票率が一定数に満たない場合は投票が無効となる、という規定の制度の場合には、その投票の無効を狙って積極的に棄権に回るという戦略はありかもしれませんが、だとしても、その戦略は一歩間違えればそのまま賛成多数につながると言うリスクを承知した上での戦略になろうかと思います)

今回、おそらく前回の選挙で民主党が勝ち過ぎてしまった。そしてあれだけ民主党が議席を持っていたにもかかわらず、結局何も変える事ができなかった、という嫌気がさして、なおかつ新しい人たちの中からも選ぶことができずに棄権した人が多かったのだろうと思います。

その結果が今回の選挙結果です。
自民党が300議席に迫る数字を確保し、公明党も合わせれば320議席と、憲法改正要件である320議席をクリアしました。
もちろん、憲法改正にはもう一つ、参議院でも3分の2を超える議席の賛成が必要なので今すぐ改憲とはなりませんが、自民党の安倍総裁は早速改憲への動きを見せているようです。
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/121217/stt12121722450019-n1.htm

今回、投票1ヶ月ほど前から、ネット上では自民党の憲法改正草案が危険だ、と話題になっていました。
http://www.geocities.jp/le_grand_concierge2/_geo_contents_/JaakuAmerika2/Jiminkenpo.htm

書かれている内容を読んでもらえれば、とは思いますが、大まかに言うと、基本的人権の条項が憲法から削除され、表現の自由も国家の都合により規制をかけられる、という表現になっています。
また、天皇についても、現在の「国家の象徴」から「国家の元首」と明記されており、これは日本が明確に民主主義を手放すことにもつながりかねません。<もちろん、王族を国家元首年ながら議会制民主主義を通しているイギリスなどの事例はあるわけですが

「表現の自由なんて別にたいした物じゃないんじゃないの」という人もいるのかもしれませんが、これって、簡単に極論してしまえば、北朝鮮のような国家体制を作ろうと思えば作れてしまう憲法、と言うことになりかねません。
だって、国の都合に合わせて個人の権利は剥奪することができると言っているわけですから、デモをしようと思ったら「公共の秩序を乱すから逮捕!」、政府や天皇を批判する文書を発布しようとしたら「秩序を乱すから…」などということも可能になってしまうのです。

もちろん、このためには憲法だけでなく、その憲法に合わせて刑法やその他法令もいろいろ変える必要があるため2年3年ですぐにでもそんな状況になるわけではありません。
しかし、そういうこともできるようになったほうが、国が一致団結して一つの目標(たとえそれが核武装や戦争といった目標だったとしても)に向かって進めるほうがいいでしょう、ということを自民党は言っているわけです。

私は今回の選挙、目先で脱原発だ、TPPだ、少子高齢化だ、というさまざまな問題を抱えているとしても、この1点だけをもってしても、自民党の議席が伸びすぎるのは問題だな、と思っていました。
しかし、結果はこれを実現できる可能性を持つだけの力を、自民党に与えてしまいました。

国民の多くは「今回は自民が勝っても、自民がおかしかったら次は別のところに入れればいいや」と言う人もいるのかもしれません。
しかし、憲法の問題に関しては、それではだめなのです。

もし、ある政権の時に、たとえ消極的賛成であったとしても、これだけ議席数の偏りができてしまい、憲法の改正が可能となり、憲法を改正してしまった場合、仮に次の選挙で(まさに今回の民主党のように)その政党が凋落したとしても、次の政権がまたもう一度憲法を改正することが可能なほど勝てるかと言うと、その結果はやってみなければ分からないと思います。

たとえば、今回の自民党政権で憲法を改正した後、また次の選挙で自民党の支持が落ち込み、今度はそのほかもろもろも合わせて少数政党が入り乱れるような状況になってしまったとします。
そしてその状況が20〜30年と長く続いたとしましょう。すると、憲法を改正することができないまま、ずるずると国家が運営される状況が続くことになります。
今回の選挙では、当選した議員の多くが集団的自衛権の行使に賛成、という調査があるようです。
http://www.asahi.com/politics/update/1217/TKY201212170695.html
これからすると、おそらく、憲法が自民党の草案どおりに改正されたとしたら、自衛軍や自衛権の行使についての法律も同時に整備されるでしょう。
そしてこの法律を改正できないままずるずると時間が経ってしまったある日、アメリカがどこかで戦争を始めたとすると…
日本はその時の政府がどのような考えを持っている政府だったとしても、戦争に「参加しなければいけない」のです。
それが、法により国を治める法治国家であり、政府が戦争に反対だったとしても、法律や憲法を改正できない以上はその法に従う義務があるからです。

もともと、憲法や法律と言うのは、権力者がその権力を乱用しないように規定するものですから、一部の権力者が簡単に変更できるようであっては困ります。
つまりは、それは時の政権がどのような考えであったとしても、その法律を改正できなければ、法律に従わせることができると言うことなのです。

一時的な政権への不信や不満、嫌気からとはいえ、今回、このような形が、現代の日本において出てきてしまったと言うことに対して、今回の選挙で棄権をした約4割の人は大きな責任を持っていると自覚しなければならないと思います。

投票に行った人の中には「憲法草案なんて知らなかったし、憲法改正案の中身を承認した覚えなんて無い」という方もいるかもしれませんが、郵政選挙の時、小泉首相は郵政民営化を全面的な争点として打ち出して圧勝をしましたが、そのほか、さまざまな政策も次々に断行していった事は、まだ記憶に新しいはずです。
選挙で選ぶべきは、シンプルな単一の争点についてどこに託すか、ではなく、今後数年間にわたり、国家運営のすべてを任せることができるのはどこなのか、なのです。

今回の選挙では、投票に参加することができなかった10代の若い人達の中からこんな動きが出ていました。
http://teensopinion.jp/
今、選挙権を持たない10代の人たちが、擬似的に投票をして、自分たちの支持を大人に届けよう、という取り組みです。
結果は、自民が最も多いとは言え23%程度。ついで民主、維新、みんな、と続くようです。
http://teensopinion.jp/report
このサイトを作った人も10代の若者です。
そしてこの人たちは、今回の選挙について、「選びたくても選ぶことができなかった」若者たちです。

今回、投票に行かなかった人たちは、こうした子たちに「自分たちが君たちに残す国の形がこれだ」と胸を張って今回の選挙結果を見せることができるでしょうか。
いまさら後の祭りではありますが、もしできないのであれば、その気持ちは、投票と言う形でやはり一票を投じて表すべきだったのではないでしょうか。

積極的な支持では無くても構いません。自分の選挙区に信任できる相手がいない、ということは時と場合によってはどうしても生じることはあるでしょう。
しかしたとえそうであったとしても、だったら、「最低限ここの政党はいやだから、今回はこの人に入れよう」という意思を表さないことには、あなたの棄権は反対ではなく、消極的な肯定に変わってしまうのです。

投票への考え方として、こんな面白い考え方をする人もいます。
http://blog.livedoor.jp/cloudcityblog/archives/21278135.html

一時の間違いであっても、取り返しのつかない間違いとなってしまうことがあります。
どのような形でも構いませんから、「棄権」という形で、とにかく選ばれた人にすべてをゆだねてしまうお上にお任せ的な意識ではなく、しっかりと自分の意思を行動で表しましょう。

それから、これは私と同じ外国籍、特に在日朝鮮・韓国籍の人へ向けてですが、今回の政権運営次第では、場合によっては本気で数年以内に日本から離れることも考えたほうがいいのかもしれません。
特に外国籍の場合、戦争が始まると(もちろん、韓国・朝鮮が敵になるとは限らないわけではありますが、今、日本の敵国として最も想定し易く、実際にそうなる可能性が高いのは北朝鮮であることは間違いないでしょうし、中国・韓国との関係も悪化していて、無関係ではいられないで賞)外国人や他民族に対する徹底的な抑圧が起きます。
それ自体は、国が自国を守るために必要な措置ですから私は別に問題であるとは思いませんが、自分がそれに巻き込まれたいとは決して思いません。
少なくとも、今後も日本に住み続けるのであれば、日本国籍に帰化しておかなければ、自分やその子ども、孫の代で第2次世界大戦中のユダヤ人たちのように大きな困難に見舞われる可能性が出てくると言うことです。

果たして、本当に平和憲法と言われる日本の憲法は変えられてしまうのか。そして変更されるのだとしたらどのような形に変わるのか。
来年の参議院選挙の結果と、今後4年近く続くであろう自民党政権の政権運営を注視していきたいと思います。




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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
仮定の話がいくつかありますが、確かに危惧すべき状況ですね。投票前から報道、ネット、その他で叫ばれていた事なのですが投票者は知らなかったのでしょうかね?
匿名
2012/12/18 11:39
コメントありがとうございます。
はい。確かに上の話はほとんど仮定の話ばかりです。が、荒唐無稽だと一笑に伏せるほど現実味にかける仮定でもないと思っていますし、そこが問題だと思っています。
投票に行かなかった人たちが知らなかったのかどうかは良くわかりませんが、自民党自体は、自分たちのWEBサイトで堂々と公開していますしFacebookのページでも公表している話であり、今、この話を前面に押し出しても、国民が納得の上で通せる、と思っているということではないでしょうか。
Kim
2012/12/18 17:45

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