[How To] 自炊のススメ(4):スキャン編(下)

ちょっと仕事がバタバタしていたので前回のエントリーから10日ほど時間が空いてしまいました。

さて、前回の終わりで、カバーと表紙を2枚の画像として保存するところまで進みましたので、今回はその続きとなります。
もしまだ未読の方は [How To] 自炊のススメ(3):スキャン編(上) こちらを先にお読みください。


それでは、先に進めます。

前回説明しました通り、私の場合は、
カバー前→表紙前→本体→表紙後→カバー後 (最後に、前後を切り離す前のカバーと表紙が横長に2枚)
という構成で読みたいことから、
1.書籍名がついたフォルダを作成。
2.カバーと表紙を、そのまま(前面と後面を1枚の画像として)全体をスキャン。1のフォルダ内に適当な名前を付けて保存。
3.2のカバーと表紙の画像から、前面部分を切り出して別ファイルとして保存。
4.本体部分を保存。
5.2のカバーと表紙の画像から、後面部分を切り出して別ファイルとして保存。
6.フォルダごとZIPファイルに圧縮。
という順番で作業を行っています。
前回の時点で2まで進んでいますので、今回は3からの作業を見ていきます。

ここでは画像を切り出しますので、スキャナーというよりも、画像編集ソフトを使います。
画像編集ソフトといってもそれほど高機能は必要なく、最低限、トリミングさえできればいいので、使い慣れた適当な画像編集ソフトを使って頂ければいいです。

個人的に愛用しているのは、 XnView というフリーソフトです。
先ほど、最低限トリミングが出来ればいいといいましたが、自炊をするうえでそのほか、できると便利な機能として、以下のような機能があります。
・コントラストの調整
・画像の傾きの修正
・複数画像に対する一括変換
・複数画像に対する一括ファイル名変換
中でも、4番目の一括ファイル名変換は、JPG画像を複数並べて圧縮するCBZ形式で自炊する場合、ページの順番をそろえる際に、何か間違いが起きたとき、100枚以上のファイル名を手動でそろえなおすのはかなり根気のいる作業になりますので、これを自動でできるのは心強いです。

このブログではこのXnViewを使って作業の進め方を説明していきます。

今、スキャンし終わったカバーと表紙が次の画像のように2枚保存されています。
画像

この時、ファイル名は xxxxx_001.jpg と、 xxxxx_002.jpg となっているでしょう。
連番にする作業自体は、前回のブログの手順で作業をしていただければ、スキャナ付属ソフトのCaptureOnTouchが自動的にやってくれているはずです。

この2枚の画像から、前面のカバーと表紙をそれぞれ抜き出します。
その上で、後程、後面のカバーと表紙を切り出せるように、元の画像は名称を変更して保存しておきましょう。

私の場合は作業手順として、
1)xxxxx_001.jpg (カバー画像) の前面を切り抜き xxxxx_000.jpg として保存
2)xxxxx_001.jpg を xxxxx_cover.jpg にファイル名を変更
3)xxxxx_002.jpg (表紙画像)を xxxxx_cover1.jpg にファイル名を変更
4)xxxxx_002.jpg の前面を切り抜き xxxxx_001.jpg として保存
という順番で作業を行います。

この作業を実行すると、フォルダ内には
画像

このように4枚の画像が出来上がります。

ファイル名の名称設定は、それぞれ好きな名前をつければよいので、必ずしもこの通りにする必要はなく、自分の好きなように名前を付ければ結構です。
但し、大きな注意点が一つ。
(私自身最初に気づかずにやって失敗したのですが)CaptureOnTouchの自動的に番号を振り当てる機能は、指定した番号から、順番に「空いている番号を」割り振っていく、という仕様になっているようです。
これは、たとえば新しく10枚の画像をスキャンして 001 から番号を割り振って保存しようとしたとき、フォルダ内に既に 001 と 004 という名称のファイルが存在したとします。
この場合、これから保存する10枚の画像のうち、最初の2枚は 001 の次の 002 , 003 として保存され、3枚目以降の画像は 004 を飛ばして、 005 から順番に名前が割り当てられることになります。
つまり、最初の 001 はともかく、10枚の連続したページのうち2枚目と3枚目の間に、元からあった 004 という余計なページが入り込んでしまうのです。
ですから、このようなことが起きないように、必ず、何回かに分けてスキャンをする場合には、既存のファイルには「連続した整数の番号」を割り振っておくように注意しましょう。

ここまで作業が進んだら、いよいよ本体のスキャンです。

前回使用したのと同じ、スキャン用ソフト、CaptureOnTouchを起動しておきます。
そして、スキャナー本体に、次の写真のような状態で、裁断済みの本体をセットしましょう。
画像


この時、ポイントとなるのは、
・紙を横に倒してセットする
・セットする際、背表紙側(自分が裁断した側)とは反対の側面を下に向けてセットする
・スキャナ本体右下の、排紙トレイレバーを上にあげておく
の3つです。

1つ目の「横に倒してセットする」というのは、純粋に作業効率の向上のためのポイントです。
前回のエントリーでも説明しましたが、横に倒してスキャンした方が、1枚のスキャンに係る時間が短くて済みますので、たとえば200ページくらいの作品をスキャンする場合、このわずかな差が、結構大きな差になります。
また、カバーと表紙を横向きでスキャンしていますので、紙を抑えるガイドの幅を調整しなおす必要がないのも、利点の一つです。

次の「セットする際、背表紙側(自分が裁断した側)とは反対の側面を下に向けてセットする」は、きれいにスキャンするためのコツです。
裁断した面が下に来ると、どうしても裁断面に残ったノリだったり、または裁断した際に斜めになっていたりする場合にはその角度がそのままずれとして画像に残ってしまう事になります。
そうしたことを回避するために、きれいに切断されていた本来の断面側から読み込ませた方が、スキャンの仕上がりがきれいになります。

CaptureOnTouchの設定は、基本的には前回のエントリーで説明したものと同じで良いでしょう。
逆に解像度などを変更してしまうと、カバーなど先にスキャンした画像と本体とのサイズが変わってしまいますので、意図的にそうした状態にしたい場合を除いては、むしろ設定は変更せずにスキャンした方が、一貫性のある状態に仕上がるはずです。

但し、3つ目のポイントに挙げた排紙レバーだけは、上にあげるようにしてください。
スキャンを実行した際、3つ目のポイントに挙げた排紙レバーがきちんと上がっていれば、次の写真のようにスキャン後の原稿は前面トレイに順番通りに排出されて並ぶはずです。
画像


万が一、このレバーを上にあげずに実行してしまった場合(私も何度もやっております…)は、途中で無理にレバーを上げようとするのではなく、一度、セットしてある原稿を取り除きましょう。
その時点で、スキャンが一度停止しますので、レバーを上にあげた後、再度原稿をセットし、CaptureOnTouchの「追加でスキャン」ボタンを押してください。
原稿をスキャンしている途中で排紙レバーをいじると、原稿を変に挟み込んでしまい、原稿に穴が開く場合があります(というか、開けてしまいました…)のでご注意ください。

スキャンを始めると、次の写真のように、ソフト上ではスキャンしたページが順次表示されていきます。
画像


1度にセットできる原稿は用紙にして20枚程度が限度ですので、1枚の単行本をスキャンするのに、何回かに分けて原稿をセットする必要があります。
1度セットした原稿の読み込みがすべて完了すると、スキャナの動作が一度停止します。
画像

その後、続きの原稿を再度同じようにセットして「追加でスキャン」ボタンを押せば、そのまま続きのページとしてスキャンすることが出来ます。

これを何度か繰り返し、最終頁までスキャンを終えたら、
画像

「次へ」ボタンを押し、保存画面に進みましょう。

ここで再度、ファイル名や保存形式について設定する画面が表示されますが、本体をスキャンした際の保存では、表紙などをスキャンした際の設定から「変更しないで」ください。
先ほど少し触れましたが、スキャン後の画像を複数のファイルとして保存する場合、順番に連番が割り当てられるようになっています。
この番号、001から開始するようにしていても、すでに同じファイル名の001番がある場合は、自動的にその次の番号から割り当てが始まるようになっています。
ですから、設定は変更しなくても、カバーや表紙を保存した後に続いて、そのまま本体が保存されることになります。
逆に、変に設定をいじってしまうと、番号の前のファイル名部分が変わってしまうなどすると、カバーと表紙が最初ではなく最後に回ってしまったり、といったことが起きかねないので、注意しましょう。

さて、スキャンした本体の保存が完了すると、先ほどカバーと表紙を保存していたフォルダ内には、次のようにスキャンされた書籍データが1ページ1枚の画像として保存されているはずです。
画像


そして、本体最後のページの後ろには、横長の状態の、カバーと表紙の元画像が残っている状態になっているはずです。
画像


この後、最初に前面を切り出したのと同じ要領で、今度は裏表紙切り抜き、続いてカバーの裏面を切り抜いて保存します。
この時、保存するファイル名は、本体画像の一番最後の番号に続く番号を割り当てましょう。
上のサンプル画像では、210が最終ページですから、211が裏表紙、212がカバー裏面といった具合です。
画像


これで、 カバー表面→表表紙→本体1ページ~最終頁→裏表紙→カバー裏面→カバー画像→表紙画像 という順番に、すべてのページが画像ファイルで保存されました。

最後に、CBZ形式の1つのファイルにまとめる作業です。
といっても、これは難しい作業があるわけではなく、今、画像データを保存したフォルダを、そのままzip形式で圧縮するだけです。
WindowsXP以降であれば、ZIP形式の圧縮・解凍は標準形式で供えられているため、対象フォルダを右クリックして「送る」メニュー→「圧縮(zip形式)フォルダー」と選択すれば、「フォルダ名.zip」というファイルが出来上がります。
画像

画像


これで自炊した電子書籍が出来上がりました。
出来上がったZIPファイルを、CBZ形式に対応した適当なビュワーソフトで読み込めば、パソコンやタブレットなどで、漫画を読むことが出来ます。
個人的に使っているおすすめソフトは、PCならLeeyes(シンプルなコミックビュワーソフトですが、2枚の画像を並べて、見開き表示で閲覧することができるのが良くて使っています。キーボードでのページめくりに対応しているのもポイント高いかな)を、タブレットでは、iPadならi文庫HDDLはiTunesStoreから。有料アプリですが、iPad最初期からある電子書籍リーダー。CBZ形式以外の形式にも対応していて、書棚表示の時に、作品の1枚目の画像がサムネイルとして表示されることから、今回作った手順のCBZであれば表紙画像を並べて表示できるのが良し)、Android端末ならAyaComicViewerDLはGooglePlayから。とにかく、シンプルで軽快に動くことを目的に作られたコミックビュワー。大きすぎる画像を読み込むと落ちることなどあるけれど、多少マシンスペックが厳しい端末でも軽快に動いてくれる)などを使っています。
もちろん、このほかにも多くのソフトやアプリがあり、有料・無料で手に入れる事が出来ますので、いろいろ試してみて、自分の一番使いやすいソフトを探してみてください。

とりあえず、何度かに分けてお送りしてきた自炊のススメエントリーでしたが、裁断に始まりスキャンし、自炊した本を読むところまで説明してきましたがいかがだったでしょうか。
次回以降は、折を見て、コミックスではなく雑誌やハードカバーの書籍をスキャンするときのコツや、PDFファイルで保存する際に気を付けなければいけないJPG画像とは異なる注意点などを説明するエントリーを追加したいと思いますが、ひとまず、この辺で区切りとしたいと思います。
少しでも、皆さんの本棚が軽くなる助けとなれば幸いです。


====================================気になる情報
會津版モノポリー
http://aizumonopoly.jp/index.html

(過去記事)独グーテンベルグ大学などの研究チーム「iPadよりも紙書籍のほうが眼にやさしいというのは都市伝説」
http://hon.jp/news/1.0/0/4229/

日本初の“脱北女子大生”が激白「日本で初めてコスプレを見たときは衝撃でした(笑)」
http://news.nicovideo.jp/watch/nw550038

[メモ]スポーツ紙による雑誌記事の発売前無断利用問題について各社の見解まとめ
http://d.hatena.ne.jp/edgefirst/20130315/1363304938

なぜ「enchantMOON」を、どうやって作ったのか?
http://www.atmarkit.co.jp/ait/articles/1302/15/news016.html

oogle、7月1日をもって「Google リーダー」のサービスを終了へ
http://taisy0.com/2013/03/14/14929.html

マンガの「館」を訪ねる[前編]
http://www.dotbook.jp/magazine-k/2013/01/17/visiting_private_manga_libraries/







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