[書評] まおゆう魔王勇者 1「この我のものとなれ、勇者よ」「断る!」

2年ほど前に出版された作品でかなり今更なんですが、漫画を読んでから小説に進んでみたら、かなり面白かったので思わず感想を書き留めておきます。

2ちゃんねるに投稿された作品が元、というのはどこかで聞いたことがあって、以前から知ってはいたのですが、内容はほとんど知らずにいました。
で、よくいくレンタルコミック店にマンガ版がおいてあったので借りてみたところ、これが面白い!ということで、今度は中古書店で原作を見つけて読み終えました。

ストーリーは、ファンタジーの物語のよくあるクライマックスシーン、勇者と魔王が世界の平和をかけて戦おうとするシーンが真っ先の出だし。このときの魔王というのが学者肌の変わり者で、ここで2人がただ殺し合ったとしても、決して世界が平和になることはないと勇者を説得。魔王と勇者が手を組んで、経済や政治を駆使して戦争の勝ち負けではない形で世界の争いを終わらせようとする…という話。

ファンタジーのはずなのに経済学の専門用語がばんばん飛び出したり、勇者が戦わずに頭を使って悩んだりと、かなり一風変わった物語ですが、むしろそこが、RPGをクリアした後に「魔王が死んだだけなのに、残された魔物たちはどうなった?」とか「魔族がいたから人間界が結束してたのに、これ、魔族がいなくなったらあそことこっち戦争でもはじめるんじゃね?」とかちょっとひねくれた疑問を抱いたりするような年代になってしまったw私などには、ぴったりはまってかなり面白く感じられました。

小説の原作は、登場人物の会話文だけで書かれている戯曲形式。ト書きもほとんど無く情景描写がなされないまま物語が進んでいくので、こういう形の文章になれていない人は取っつきにくいかも。
でも、登場人物が多数いる割には、主人公であるはずの勇者と魔王がかすんでしまうほどそれぞれのキャラクターがよく立っていて、読み物として充分楽しめます。

小説を見て読みにくいと思った人はマンガ版も、これはこれでかなり良くできているのでお薦め。むしろ、マンガで一度ストーリーを把握して小説を読んだ方が、すんなりと物語が頭に入ってきていいかもしれません。

ファンタジーが苦手な人でも読めると思うので、ぜひぜひ、一度手に取ってみてください。

ちなみに、作者の公式サイト上で、一部試し読みができます。
橙乃ままれ OFFICIAL WEBSITE


amazon.co.jpで買う
Amazonアソシエイト by まおゆう魔王勇者 1「この我のものとなれ、勇者よ」「断る!」 の詳しい情報を見る / ウェブリブログ商品ポータル



amazon.co.jpで買う
Amazonアソシエイト by まおゆう魔王勇者 「この我のものとなれ、勇者よ」「断る!」 (1) (角川コミックスエース) の詳しい情報を見る / ウェブリブログ商品ポータル



=============================本日の気になる情報
ページが増えるごとに価格が上がる、作家・中里十氏が日刊連載型のiPhone/Android電子書籍小説「完全人型」を公開
http://hon.jp/news/1.0/0/3679/

cakesオープンは9月11日
https://twitter.com/cakes_PR/status/243548204396843009

この記事へのコメント

この記事へのトラックバック

テーマ別記事