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zoom RSS [雑記] 著作権の話

<<   作成日時 : 2014/05/26 00:11   >>

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熊本に引っ越してきてそろそろ1カ月。
連休を挟んだことなどもあり、仕事の方はまだまだこれから、という感じもありますが、家からほど近い阿蘇に嫁さんと遊びに行ったりしてまぁ、それなりに充実した生活をしています。

さて、先日、こんなニュースが流れていました。
結構話題になったのでご存知の方も多いかと思います。

ユニクロでTシャツ作成すると全著作権を譲渡 UTme!利用規約を警告する声

[CNET Japan] JASRAC都倉会長、著作権“死後70年”に「雲が晴れ、霧も薄く」


(ユニクロの件はその後、批判を受けて規約が修正されています。)

たまたま著作権関連で同じようなタイミングで2件のニュースが話題になったからでしょう。
ツイッターでこんなことをつぶやいている人がいました。

著作権、著作権、皆言ってるけど、僕はパクってもらった方がテンション上がるし、むしろパクってもらいたい
https://twitter.com/TKMiVJ/status/469374077342199808


これに反応して、少し話しかけてみたんですが、そのやり取りも含めて上記URLで確認いただけると思います。

さて、相手のアカウントプロフィールを見ていただければわかるのですが、彼は福岡在住の高校生起業家。
VJ等、様々な活動もしている人です。
で、こうした活動をしている人の考え方として、どういう考えを持っての発言なのかな、という事で話しかけてみたんですが、思いのほか考えが浅いというか…

ブログにも自分で書いているようですが、発言の真意が「本物なんか、すぐわかるから」というもの。
彼の言い方だと、「本物=いい物」だから、著作権なんか気にしなくていいというもののようですが、著作権というのはそういう性質のものではなく、「誰でも自分の作品を自分の望まない形で使われない」権利だと思うんですよね。

以下、私も専門家ではないので、細かい点では間違いがあるかもしれませんので、その点はお含み頂いたうえでお読みください。
もし私の理解に誤りなどあるようでしたら、ご指摘ください。


たとえば素人の人が何か思いつきであるキャラクターを描いた。
そのキャラクターを見たプロのデザイナーがそのキャラクターを自分の作品の中に登場させた。
世の中の多くの人がそのキャラクターとして認知するのはデザイナーの人の作品としてでしょうし、技術的に見ても素人の人が描いたものよりも、よりレベルの高い物に昇華されているでしょう。
彼が言う「本物」という意味では、こちらのプロのデザイナーによるキャラクターこそが、本物ということになるでしょう。
でも、このキャラクターの原著作者は元の絵を描いた素人の人の方です。
もちろん、プロのデザイナーが(そこに金銭的なやり取りがあろうがなかろうが)きちんと許諾を得てから登場させたのであればまったく問題ありませんが、これを無断で、勝手に「自分のキャラクター」として登場させたとしたらどうなるでしょうか。

こういう時、原著作者が、このキャラクターは自分の創造物であると主張することが出来る権利こそが著作権であり、著作権が無ければ、この原著作者は泣き寝入りするしかありません。

別に著作権があるからと言って、その使用を認めるのに必ず金銭的な支払が発生するわけじゃないし、他の人が複製するのが必ずしも阻害されるわけではありません。
「ある著作物があるとき、その著作物にどんな制限や条件を付けるかを、原著作者が自由に決められる」というのが、著作権の考え方だと思います。

だから、彼のように、「どんどんコピーされてもいいし、むしろその方が広がりが増していい」と主張するのは自由です。(実際、プロ漫画家の赤松健さんは、自身の著作を二次創作した同人活動への使用を許諾する同人マークを作成して、自身の著作にそれを使用しています。ほかにも、音楽家の平沢進さんなどはWEBサイトで自身の楽曲を無料DLできる形で配布したりと、こうした利用を「許容」しているプロの人は結構います)
しかし、それはあくまで「自分の著作物」に関して主張出来る事であり、他人の著作物に対して主張できるものではない。
ましてや、「自分の作品はどんどんコピーしてください」と主張できること自体が、著作権があるからだ、という認識に立つべきであって、「自分の著作物を軽く扱う」のは勝手だけれど「著作権そのものを軽く考える」のは違うと思うんですよね。

というのを、彼と話してから数日間、ずっともやもや考えていたのですが、まぁ、短文のツイッターで話してもなかなか通じないだろうな、と思ったので、ちょっと長くなりましたがこちらでまとめる事にしました。
読んでもらえるかどうかはわかりませんが、事業家として経済活動をしていく立場にある以上は、もう少しこういう権利関連の問題には慎重にあるべきなのではないかなと思います。

あ、ちなみに、著作権は、特許などのようにどこかに届け出当たり、あるいは作中に著作権者が誰かを必ずしも明示したりする必要があるものではなく、著作物を制作した時点で権利として自然発生するという考え方が、一般的です。(ただし、たとえばWEBの匿名掲示板などのように、だれが書きこんだのかわからないような場所に投稿され、著作者が不明の場合は、その権利を主張するには、自身の著作者であることを権利を主張する人自身が証明しなければならなかったはず)
このため、たとえばWEBサイトなどで、良くCopyrightの記述や©のようないわゆる著作権表示を示すマークがありますが、仮に「これがついていなかったか」からといって、著作権が存在しないわけではありません。
ですから、たとえば、知人の子どもが書いた落書きを真似てキャラクターを作ったりした場合は、その子どものキャラクターの著作権を侵害していることになります。
このように、著作権ってかなり強力な権利として認められているものですので、あまり軽く考えすぎていると、いつか手痛い失敗をすることになりかねませんので、そういう意味でも、みんなが、ある程度は勉強した方がいいのかな、という気がします。

著作権関連に興味のある方はこちらの記事を参考にどうぞ。
特集 : 18歳からの著作権入門 - CNET
http://japan.cnet.com/sp/copyright_study/

ではでは。


【2014.05.27追記】
思い立ったので、著作権法の条文にリンク張っておきます。
http://law.e-gov.go.jp/htmldata/S45/S45HO048.html


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